NO.0264 豆知識―塩―

春の日差しの心地よさが、日増しに感じられるこのごろですが、
今年から花粉症になった方はいませんか?
以前にお話したように、昨年、多量の花粉浮遊によって、予備軍的な方が
多くいらっしゃいますのでくれぐれも油断せず、体調管理をしてくださいね。

さて今回の勉強は、花粉や風邪対策でも活用する塩について
少し勉強してみましょう。
塩のお話は今までにも何度かしてまいりましたが、今日は少し視点を変えて
お話してみましょう。

よく「塩分は控えめに」と言われますが、私たちの体にとって
塩分はとても大切なものです。
塩分は体の中では塩素とナトリウムに分かれ、塩素は一定の濃さで
血液に溶け込み、体内水分のバランスを調整する働きをしています。
また、胃、腸、肝臓、すい臓が分泌する消化液の成分にもなっています。
特に胃酸の主成分で、唾液の中にあるジアスターゼという消化液の働きを
活発にしてくれています。
ナトリウムは体の代謝をコントロールするミネラル物質で、筋肉の収縮を
助ける物質であり、同じ無機質のカリウム、マグネシウムなどとともに
食品からでないと摂れない成分なのです。

そんな大切な塩も吟味しなければならない時代になってきました。
1997年に塩専売制度の廃止によって、世界から塩が集まって来るように
なったからです。
塩の種類は大きく分けて3つ、岩塩、天日塩、せんごう塩に分類されます。

地中から掘り出した岩塩、海水を天日によって蒸発させて作る天日塩は
想像できると思いますが、せんごう塩はどんな物だろうと思われる方が
多いのではないでしょうか?
日本では、岩塩が取れず、天日塩も雨の多い日本の気候下では難しいので、
それらはほとんどが輸入された塩であり、日本で作られた塩は、すべて
せんごう塩ということになります。
せんごう塩は海水を釜で炊いてつくった塩で、昔からその地方によって
石釜や土釜などさまざまな釜を用いて作られていましたが、近年は西洋の
技術が導入され、効率の良いせんごう塩製法が開発されてきました。

日本の塩、輸入された塩、様々ですが、それらを選ぶ大切な要素は
やはりミネラル分でしょう。せっかく塩を摂るのにミネラルを含まないの
では意味がありませんので、そのあたりはよく吟味して選んでください。

我々が「塩」といって一般に思いつくサラサラの塩がありますね!
食卓塩として一番出回っている塩です。
この塩は電気分解によって作られた塩化ナトリウムだけ、不純物なし、
しょっぱいだけの塩です。味わいというものではなく、とりあえず
安全性第一の塩というところでしょうか?

さて、塩についてご理解いただけましたら、次に食事以外の活用を
お話しましょう。
なぜ3月に塩かというと、先日TVで片岡鶴太郎さんが毎日行う
健康療法として紹介していた「鼻洗浄」が、花粉や風邪のこのシーズン
には、とても効果的な健康法だからなのです。
実際私も、喉の痛いときや鼻づまりのときは行っています。
慣れないと結構つらいのですが、効果は大変高いと感じます。

方法は、コップ1杯(150cc程)の水に小さじ1/2程度の塩を入れます。
水ではなくぬるま湯でもいいですね!使用する水は、ミネラルウォーター、
精製水、湯冷ましなどがいいと思います。
片方の鼻の穴を押さえ、反対側の鼻から塩水を吸い込みます。
最初はなかなか吸えませんので、少量でも吸い込んだ塩水をそのまま
鼻から出してください。トレーニングを続けるうちに塩水が口のほうに
回ってくるようになりますので、それを口から吐き出してください。
これが、粘膜の細菌類を洗浄してくれ、鼻づまりや喉の痛みにも
効果的なのです。

鶴太郎さんは毎日行うようですが、風邪かな?と思ったときや、
花粉のシーズンだけでも試してみるといいでしょう。
その他、歯茎のマッサージや、うがいにも塩の引き締め作用や
殺菌作用が活用できます。
ミネラルを含んだ塩を湯船の中に一握り入れて入浴する方法も
熱伝導が良くなり、血行促進を伴って、皮膚表面がなめらかになります。

もうひとつ、これは本当の雑学ですが、相撲で土俵に塩をまきますが、
これはけがれや不浄を鎮めるためで、同じようにお葬式の後の塩も
鎮めのためです。この塩は古代は死者の焼骨灰であったといわれ、
故人の再生の願いがこめられた風習だったようです。

また商売繁盛の縁起をかついで門口に小さく盛る盛塩がありますが、
盛り花、口塩、塩花とも呼ばれるこの風習は、なるべく高く盛るほうが
良いとされるようです。
また、地鎮祭や神事の供え塩は淨めの意味の強いものです。

今回は塩の勉強でした。是非ご活用ください!

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毎日のお手入れや、生活習慣の改善は大変なことですが、後天的な
トラブルは必ず改善しますので、いいリズムを習慣化するよう
がんばってください。
また、ご質問の際、肌の状況、生活、食習慣、年齢など詳しい情報を
いただければ、それだけ適切なアドバイスができるかと思います。
  
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