すっかり冬になりました。公園の落ち葉もピークを過ぎて風に飛ばされ路面も
きれいになりました。もしかしたら知らない間に腐葉土を作るために業者の方
が公園に入ったのかもしれませんが、埋め尽くされていた枯葉は一気になくな
りました。スッキリとした寒さを肌に感じ始めると夏とは全く逆の激しい乾燥
によってインフルエンザなどの流行を耳にするようになります。インフルエン
ザは専門の治療薬や予防ワクチンがありますが、今猛威を振るっているのがノ
ロウィルスです。治療薬や予防ワクチンが無いノロウィルスは、12~1月に
流行のピークを迎えるわけですが、今年流行している型のひとつが“G2.2
型”というここ3年程ほとんど検出されなかったタイプのウィルスのようです。
ノロウィルスは、一度発症すると免疫ができるといわれていますが、新しい型
は感染することがあるといいますので注意が必要です。
今日そのノロウィルスを少し勉強してみましょう。ノロウィルスは、1968
年米国オハイオ州ノーウォークという町の小学校で集団発生した急性胃腸炎で、
患者の糞便からウィルスが検出され、土地の名前からノーウォークウィルスと
呼ばれていたそうです。そしてこれらは一つのウィルスではなく二つの“小型
球形ウィルス”の種類があることが分かりました。一つはノーウォークウィル
スまたはノーウォーク様ウィルスですが、もうひとつの種類が札幌で発見され
たサッポロウィルスまたはサッポロ様ウィルスと呼ばれました。平成14年に
国際ウィルス分類委員会でノロウィルス属、サポウィルス属分類されたのです。
日本でもこの季節はノロウィルスが一般的ですが、札幌が登場したのには驚き
でした。そしてノロウィルスの感染経路はほとんどが経口感染で厚生労働省の
ホームページには感染経路がいろいろ書かれていますが、食中毒であり、経口
感染であり、予防ワクチン、治療薬もないということですから、日々のうがい
手洗いの励行は欠かせないということになり、マスクの使用もお勧めとなるわ
けです。
さてノロウィルスに限らずなぜ自分にその病気が感染するのか?なぜ自分はこ
んな病気になったのか?と考えることが必要なのではないでしょうか?今日は
予防できないノロウィルスから入りましたが、例えば小学校で発生し、学年閉
鎖されたとしてもその中に発症しない子もいるのです。インフルエンザも同じ
ですが、この違いが何かということが身体やお肌にはとても大切なことなので
す。私はこれを免疫力と考えます。免疫力と抵抗力は同じように考えて良いと
思うのですが、免疫力の方が分かりやすいので、今回は少し掘り下げ、病気に
ならない体づくりの勉強も付け加えてみましょう。
“免疫”とは自分の持っている“自然治癒力”と考えていただいて良いと思い
ます。とはいってもあまり難しく勉強するつもりはありませんが“自然治癒力”
という目に見えない身体のエネルギーの源をもっとはっきり知るために一応触
れておきますが、西洋医学的において免疫力のほとんどは血中の白血球に存在
しています。健康時の全白血球のバランスは、マクロファージ5%、リンパ球
35%、顆粒球60%がおおよそのバランスになります。東洋医学でいう“自
然治癒力”と西洋医学でいう“免疫力”ですが、目に見えるところでは体内最
大の免疫器官は腸といわれています。免疫細胞の7割は腸にあると言われてい
ますから腸内バランスが免疫力には絶対必要になります。とすれば毎日しっか
り便を排泄できているだけでかなりの免疫力となります。ただし柔らかい便や
下痢便、コロコロ便はやはり難ありと考えてください。アトピーやアレルギー
にも腸内バランスがかなり関係してくるのもうなずけます。ノロウィルスやイ
ンフルエンザなどの後は腸内のバランスがかなり崩れますので気をつけるよう
にして下さい。近頃では摂りやすいヨーグルトや飲料もある程度の効果がある
ようです。そして東洋医学ではストレスと睡眠という当たり前のことが、自然
治癒力を低下させると考えます。身体全体に“気エネルギー”をしっかりと循
環させるためには自律神経のバランスがとても大切です。そのためには体温を
36.5度に近づける習慣が大切ですので、ゆっくり入浴をしたり温食を心が
けたりすることによってかなりのパワーアップが期待できます。ただしすぐに
効果の出るものではありませんのでできるだけ日々の努力が大切ですね!こう
考えると西洋、東洋の考え方に限らず、やはり食生活は自分の免疫力アップに
とても大切であるということが改めてわかりますね!忙しいとは思いますが、
簡単な食事が身体を少しずつ低下させていくということもやはり考えなければ
いけないところだと思います。
ノロウィルスから免疫力で締めくくりましたが、この季節は本当に忙しい方が
多いのでちょっとひと休みも心がけて対策をお願いしますね!